2017年3月12日日曜日

木造住宅の耐震性能は三世代にわかれている

東日本大震災から6年。
熊本地震から間もなく1年
阪神淡路大震災から22年
その間も各地で地震が発生しています。

木造住宅の耐震性能が大切なことは、誰もが知っています。
しかし、耐震性能を確実に計算で示している木造住宅はまだまだ少ないと思います。

木造住宅の耐震性能は三世代にわかれています。
■1981年基準法改正前の「旧耐震」
■1981年から2000年基準法改正までの「新耐震」
■2000年基準法改正後の「現行基準」

1981年の基準法改正で、令46条壁量計算の地震力に対する必要壁量算出用の床面積に乗ずる数値と壁倍率が現在の数値になりました。

しかし、1995年阪神淡路大震災で、耐力壁の配置バランスの悪い建物の倒壊、耐力壁両端柱の柱頭柱脚が抜けることによる建物倒壊がありました。
そこで、2000年の基準法改正で、壁量計算に加え、耐力壁の配置バランス「四分割法」、耐力壁両端柱の柱頭柱脚接合方法「N値計算」または「告示による方法」他が加わりました。

この「三世代の木造住宅」を見て、多くの設計者は
「2000年以降にできた木造住宅は安全だ」
と何故か思っているようです。

法律が改正されても、改正された法律を理解し、構造検討などをしなければ耐震性能は何も変わっていません。

 四号特例の誤解が、未だ続いている木造住宅業界では、2000年以降の木造住宅がすべて現行基準を満たしているとはとても言えません。


木造住宅の耐震性能を本気で考えましょう!

2017年3月11日土曜日

津波と耐震性能について

津波被害に関する大きな誤解。
東日本大震災において、津波が甚大な被害をもたらしました。
その影響で、先日高知県で聞いた話では、津波で木造住宅は流されてしまうから耐震性能を良くしても意味がないと思っている方が多いようです。
この話は、東日本大震災後にもよく聞きました。
...
では、本当に津波の被害がある場所では木造住宅の耐震性能が不要なのか??
これは大きな間違いです。
耐震性能の低い木造住宅は、地震により倒壊する可能性があります。仮に倒壊した木造住宅に挟まれてしまった人は、その後に襲ってくる津波から逃げることすらできません。
それと、耐震性能の低い木造住宅は地震で倒壊し、道路を塞いでしまう可能性もあります。
そうすると、高台や避難施設に津波から逃げようとする人たちの避難経路を塞いでしまいます。
このように、津波の恐れのある地域であっても木造住宅の耐震性能を確保することは必須なのです。
そして先日、高知県で見つけた避難タワー。津波が来た時に避難する場所です。
しかし、避難タワー周辺の木造住宅の耐震性能が低い状態だと、避難タワーに行く道がふさがれることも考えられます。
ぜひ、木造住宅の耐震性能を本気で考えてください。
新築では、構造計算や構造検討により耐震性能を明確にして下さい。
既存木造住宅は耐震診断、補強設計を進めてください。
*熊本地震現地調査報告セミナー、構造塾オープンセミナー内容の抜粋です。

2016年11月6日日曜日

熊本地震 築浅物件の解体調査

10/22-24熊本地震にて年数10年で倒壊してしまった木造2階建て住宅の解体調査を行いました。
三日間で延べ80名以上の方々にご参加頂き、各部の調査を行いました。
初めての試みで、何をするべきか全く手探り状態でしたが、皆様のご協力の元、何とか構造部分の施工状況を確認することができました。
今回の調査でわかったことは、以下の通りです。...
・設計は仕様規定に準じており、壁量計算、四分割法、N値計算は
 行われていました。その他仕様規定もさほど問題がなさそう。
・施工状況は、設計の通り筋かい位置、筋かいの留付け、柱頭柱脚
 金物設置など、設計通り問題ありませんでした。
・設計、施工が建築基準法の準じているため、それ以外の部分に倒
 壊原因がある。

当初、設計ミス、施工ミスを探そうと考えていました。しかし、そのようなことがないということはある意味とても興味深いことになります。
基準法の最低基準では、今回の地震被害は防げない可能性があったことになります。
現在、検証中ですが考えられる問題点は以下の通りです。
・壁量充足率がぎりぎり
・上下階の壁量充足率のバランスが悪い
・柱直下率、耐力壁直下率が悪い
・水平構面が脆弱
このあたりの、建築基準法仕様規定レベルでは謳われていない部分の配慮が今後もっと必要になるのではないかと考えています。
結果をとりまとめたら、構造塾にて報告いたします。

楽しく分かる!木構造入門 増刷決定!!

約一年半前に発行した「楽しく分かる!木構造入門」が、なんと重版(増刷)になるとの連絡が!!!
購入いただいた皆様のおかげです。
本当にありがとうございます。
この本の前に発行した「最高に楽しい木構造入門」は、すべて売り切れましたが重版にはならず、「楽しく分かる!木構造入門」に生まれ変わりました。
...
判断基準は良く分かりませんが、とにかくうれしいことです!
 

11月の予定です。

11月の「構造塾」およびセミナー等の予定です。
■関係者の皆様、日程に間違いがないか確認お願いいたします。
■「構造塾」に興味のある皆様、お試し参加可能です。
 Facebookメッセージまたはメール(info@ms-structure.co.jp)
まで「お試し参加してみたい」と連絡ください。

11/1(月)モック版「構造塾」一日集中講座(埼玉県)
11/2(火)東海木造住宅協会「熊本地震セミナー」(岐阜県)
11/3(水)祝日
11/4(金)新建新聞社「構造塾」ながのプレセミナー(長野県)
11/7(月)オストコーポレーション北関東主催セミナー(栃木県)
11/8(火)オストコーポレーション版「構造塾」一日集中講座(栃木県)
11/9(水)木住協版「構造塾」(東京都)
11/10(木)木住協版「構造塾」(愛知県)
11/11(金)ツーバイフォー協会セミナー(大阪府)
11/14(月)AMパナソニック主催セミナー(大阪府)
11/14(月)PM木住協版「構造塾」(大阪府)
11/15(火)パナソニック主催セミナー(石川県)
11/16(水)「地盤構造塾」(東京都)
11/17(木)Keypoint版「構造塾」(岐阜県)
11/18(金)ツーバイフォー協会セミナー(静岡県)
11/21(月)COFI主催2x4工法大規模木構造セミナー(北海道)
11/22(火)COFI主催2x4工法大規模木構造セミナー(宮城県)
11/23(水)祝日
11/24(木)COFI主催2x4工法大規模木構造セミナー(東京都)
11/25(金)富士山木造住宅協会主催セミナー(静岡県)
11/28(月)富士北麓の家プロジェクト主催「構造塾」(山梨県)
11/29(火)地盤×構造インスペクター(東京都)

2016年9月9日金曜日

「構造塾」・その他セミナーのご案内

9月の「構造塾」・その他セミナー案内です。

参加ご希望の方は、ご連絡ください。

【9月の予定】
9/10(土)熊本地震現地視察(益城町)
9/12(月)AM:企業向け設計者セミナー(大阪)
       PM:木住協版「構造塾」(大阪)
9/13(火)企業向け設計者セミナー(広島)  
9/14(水)企業向け設計者セミナー(福岡) 
9/15(木)Keypoint版「構造塾」(岐阜県恵那市)
9/16(金)企業向けセミナー(都内)
9/20(火)企業向けセミナー(愛媛県)
9/21(水)「地盤構造塾」第4回講座(都内)
9/26(月)構造塾合宿セミナー(岩手)
9/27(火)構造塾合宿セミナー(岩手)
9/28(水)JBN地震報告セミナー(都内)
      地耐協セミナー
9/29(木)JBN地震報告セミナー(大阪)
9/30(金)JBN地震報告セミナー(福岡)


2016年6月7日火曜日

セミナーのご案内

「熊本地震現地調査報告セミナー」6月のご案内です。

6月10日(金)「構造塾」 大阪 
         *午前の部のみ(5月31日に定員に達したため追加セミナーです「)
6月15日(水)「構造塾」東京
6月18日(土)森大建地産㈱主催セミナー(三重県)
6月19日(日)森大建地産㈱主催セミナー(三重県)
6月20日(月)熊本地震緊急セミナー(東京)
6月21日(火)PHJ中国支部主催セミナー(広島県)
6月22日(水)栃木県佐野市
6月23日(木)栃木県佐野市
6月27日(月)全国住宅産業協会主催セミナー(東京)

この他に、九州、四国(高知・徳島)、北海道他でセミナーを企画中です。

地震被害状況から木造住宅の倒壊原因を探り、これからも木造住宅の耐震性能向上へと繋がるヒントが伝えられればと思っています。

各セミナーに関するお問い合わせは下記までお願いします。
㈱M's構造設計
メール:info@ms-structure.co.jp