2014年12月6日土曜日

雪と構造計算について

今日、新潟は結構雪が降りました。
そこで雪と構造計算に関することを思い出しました・・。

子どものころ冬になると屋根の雪下ろしをしました。
雪が屋根に積もってくると次第に建具の動きが悪くなり、
そろそろ雪下ろしをするタイミングとなります。
この当たり前と思っていたことを、
構造設計者目線で考えてみます。

なぜ、建具は動きが悪くなるのか?
①雪が屋根に積もる
②雪の重みで建具上の梁がたわみ、鴨居や枠材を介して建具を圧迫する

これって、構造計算により積雪荷重を考慮して梁のたわみを設計していれば防げることです。
古い住宅でこのようなことが起こってしまうのは致し方ないとしても、比較的新しい住宅でこんなことがもし起きているとしたらそれは問題ありだと思います(条例等で定められている以上の積雪の場合は除きます)。

四号建築物でも、積雪量を考慮して横架材(梁等)のたわみ検討は行いましょう。
プレカット業者がやっているから大丈夫!
と安易に考えないでください。

プレカット業者の方も、サービスで構造計算はしませんよ。
(一般的には)
構造計算をして「頂きたい」のであれば、ちゃんと対価を支払いましょう。当たり前のことです。
(構造計算費用はサービスにしろ、だけど責任を持て は都合の良すぎる話です・・・)

仮にプレカット業者の方が、構造計算により横架材のたわみ検討をしているならば、「たわみの許容値」を確認しましょう。

詳細な説明は省略しますが、床梁のたわみ制限値は、スパンの1/300かつ2cm以内(グレー本等)で、構造計算ソフトの初期値も大体この制限値になっています。
ということは極端な話、スパン6mの床梁は2cmまでたわみを許容しています。または二次梁、三次梁のたわみ量加算もあり得ます。
構造計算ソフトでNGが出ていないから良いと安易に考えず、計算の「質」を確認することが大切です。

ちょっと横道にそれましたが、構造設計者じゃなくても、構造に関する知識を見に付け、構造的な視点で住宅を見てみると色々なことが見えてくるかもしれませんよ。

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